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はじめに

本研究室で合成した複合クラスターの例。図をクリックすると別ウィンドウでインタラクティブに操作可能な3次元モデルが表示されます。回線状況およびブラウザの種類(推奨:Firefox)、PCやスマートフォンの性能によっては、表示に時間がかかることがあります。
本研究室で合成した複合クラスターの例。図をクリックすると別ウィンドウでインタラクティブに操作可能な3次元モデルが表示されます。回線状況およびブラウザの種類(推奨:Firefox)、PCやスマートフォンの性能によっては、表示に時間がかかることがあります。

多くの人は有機物・無機物に対して「有機物は柔らかく、無機物は硬い」という印象を持っているのではないでしょうか。生体組織(有機物)や岩石(無機物)のように、我々が手に取ることができるサイズの物質に対しては、この感覚はおおむね正しいと言えるでしょう。

 

しかし、ナノメートルのサイズで物質を見てみると、全く異なる側面が見えてきます。有機化合物を構築する共有結合は、限られた結合距離・結合角のみを許す硬い結合であり、簡単に切断されることはありません。一方、無機化合物を構築する配位結合やイオン結合は、広い範囲の結合距離・結合角を許すうえに、溶液中で結合生成・解離を繰り返しています。すなわち、無機化合物もナノメートルの世界では非常に柔軟に動きまわっているのです。

 

われわれが研究対象とするポリ酸は、そのような柔軟な無機化合物の典型です。ポリ酸は5族や6族の遷移金属元素と酸素が主成分の、非常に簡単な組成の化合物ですが、周囲の条件がごくわずか変化するだけで、数十個から数千個の原子が集まって様々な構造の分子を作り、さらに集合状態を大きく変化させます。

 

このように、周囲の環境に敏感に応答する化合物を対象に用いることにより、pHや温度などの外部条件が化合物の生成・集合に与える影響を詳細に評価できると考え、我々はポリ酸の生成および自己集合の機構解明を目指しています。さらにその知見を適用して新たな機能を持ったポリ酸・ポリ酸の集合体を合成することにもチャレンジしています。詳細については研究紹介のページをご覧ください。

連絡先

〒156-8550 東京都世田谷区桜上水3-25-40

日本大学文理学部

本館7階07140号室

研究成果が論文誌の表紙を飾りました(クリックすると拡大図が表示されます)。

上: Dalton Trans., 44, 19056-19058 (2015).

下: Dalton Trans., 41, 9846-9848 (2012).



新着情報

2018年
  • 9月18日~19日 尾関が大阪市立大学大学院理学研究科にて集中講義を担当するとともに「ポリオキソメタレートの結晶構造と溶液挙動」と題する講演を行いました
  • 8月5日~8日 国際シンポジウム"International symposium on Metal-Oxo Cluster Sciences: Exploring Novel Possibilities"を日本大学文理学部にて主催しました
  • 7月30日~8月5日 43rd International Conference on Coordination Chemistry (ICCC2018)に参加しました。尾関は、S30 Metal-oxo clusters: from purely inorganic entities to composite materialsと題するセッションの代表オーガナイザーを務めました。また、大橋、尾関が口頭発表を、塩川(M2)がポスター発表を行いました
  • 7月28日~30日 錯体化学会第68回討論会に参加し、塩川(M2)が口頭発表を、山村(M2)がポスター発表を行いました
  • 3月20日~23日 日本化学会第98春季年会に参加し、大橋、塩川(M2)、山村(M2)が口頭発表を行いました
2015年
  • 12月15日~20日 2015 環太平洋国際化学会議 (PACIFICHEM 2015)に参加します
    尾関はシンポジウムMetal-oxo Clusters: Molecular Design from Monomers to Infinity (#79)をオーガナイザーとしてお世話するとともに、同シンポジウムで口頭発表を行います
    大橋は同シンポジウムでポスター発表を行います
  • 12月15日 東京化学同人発行の「現代化学」に本研究室を紹介する化学情報協会の広告が掲載されました
  • 12月15日 化学情報協会のウェブサイトで研究室が紹介されました(化学情報協会のウェブサイトへ
  • 11月19日 KEKフォトンファクトリーにて単結晶X線回折実験を行いました
  • 11月6日~7日 KEKフォトンファクトリーにて単結晶X線回折実験を行いました
  • 11月4日~5日 KEKフォトンファクトリーにてX線小角散乱実験を行いました
  • 10月17日~18日 日本結晶学会年会(大阪府立大学中百舌鳥キャンパス)に参加しました
  • 10月14日 化学情報協会が取材に訪れました
  • 9月27日 付属高校模擬授業及び秋季オープンキャンパス公開授業を行いました
  • 9月25日 研究成果が英国王立化学会Dalton Transactions誌に掲載されることが決定しました
  • 9月21日~23日 錯体化学会討論会(奈良女子大学)に参加しました
  • 9月1日 夏休みが終了し研究室が再開しました

  • 8月28日 神奈川大学理学部にて特別講義を行いました
  • 8月12日~21日 米国アルゴンヌ国立研究所に出張し、X線小角散乱実験を行いました
  • 7月30, 31日 ゼミ合宿を行いました(日本大学 軽井沢研修所)
  • 7月19日 夏期オープンキャンパスにて公開授業を行いました
  • 5月24日~25日 KEKフォトンファクトリーにて単結晶X線回折実験を行いました
  • 4月30日 紫外可視分光光度計(日本分光V-660)が納入されました
  • 4月1日 新メンバー歓迎会を行いました
  • 4月1日 卒業研究生11名が配属されました
  • 4月1日 大橋助手が着任しました
  • 3月26日~29日 日本化学会年会(日本大学船橋キャンパス)に参加しました
  • 3月25日 学位記伝達式が行われました
  • 3月13日 POSTECH(浦項工科大学、韓国ポパン市)にて講演を行いました
  • 2月5日 化学特別実験(卒業研究)発表会が行われました
  • 1月23日 蛍光光度計(日本分光FP-8300)が納入されました
  • 1月15日 広島大学定金正洋准教授が研究室を訪問しました
2014年
  • 12月23日 研究成果が米国化学会Inorganic Chemistry誌に掲載されることが決定しました
  • 12月3日~4日 KEKフォトンファクトリーにてX線小角散乱実験を行いました
  • 11月1日~3日 日本結晶学会年会(東京大学弥生キャンパス)に参加しました
  • 10月21日 立教大学大学院理学研究科にて集中講義を行いました
  • 9月18日~20日 錯体化学会討論会(中央大学後楽園キャンパス)に参加しました
  • 9月13日 KEK-OPENHOUSEにて特別講演を行いました
  • 9月8日 粉末X線回折装置(Bruker D8)が納入されました
  • 8月26日~27日 ゼミ合宿を行いました(日本大学文理学部山中湖セミナーハウス)
  • 6月18日~19日 KEKフォトンファクトリーにて単結晶X線回折実験を行いました
  • 6月13日~14日 KEKフォトンファクトリーにてX線小角散乱実験を行いました
  • 5月30日 研究室所属学生の教育実習研究授業を参観しました
  • 4月1日 科学研究費基盤研究(B)および挑戦的萌芽研究が採択されました
  • 4月1日 卒業研究生9名が配属されました
  • 4月1日 日本大学文理学部尾関研究室が始動しました